概要


身体運動の力学解析の全自動化を実現できないことはない.しかしフィルタリングの重み係数などの設定次第で解は大きく異り,パラメータ等の確認作業を省いてしまっては,安心した計算結果を得ることはできないだろう.ここでは,これまでのようにきれいに計算された結果だけを示すのではなく,その結果を出す試行錯誤の過程も含めて示していく.未知なるデータの完全な自動化は難しいが,工夫すればこれらの作業の省力化は可能なはずだ.

目次

  • はじめに
    • 確認した動作環境とコードについて
  • データの確認
    • 1.トリミング
    • 2.フィルタリングのパラメータ
    • 3.足部が接地しているフレームの確認
    • 4.全身の角運動量の計算方法の確認
  • スティックピクチャ
    • ZMPの推定
  • 次回について
  • 補足
    • 補足1:フィルタリングの課題
    • 補足2:フィルタリングのパラメータの選択

本記事は、note.comで公開しております

動かして学ぶバイオメカニクス #24 〜キック動作の全身解析 1〜



IMU(慣性センサ)は,一般的には加速度センサと角速度を計測するジャイロセンサの組み合わせで,さらに地磁気センサを含む場合がある.これらのセンサによって運動を計測し,身体運動などを計測する場合などにモーションセンサなどと呼ばれることがある.ここでは,その使い方,数理,特性などについて述べていく.


記事一覧


  1. IMUによるモーションセンシング #1 〜慣性センサの基本〜
  2. IMUによるモーションセンシング #2 〜加速度センサは力センサである〜
  3. IMUによるモーションセンシング #3 〜加速度信号と座標系〜
  4. IMUによるモーションセンシング #4 〜加速度信号のキャリブレーション〜
  5. IMUによるモーションセンシング #5 〜ジャイロセンサの基礎〜
  6. IMUによるモーションセンシング #6 〜バイアス誤差のキャリブレーションモデル〜


全身の逆動力学解析(力,トルク等の解析)のプログラムをご自身で実行し、確認できるようになることを目標とする連載です。


記事一覧


  1. 動かして学ぶバイオメカニクス #01 〜身体に作用する力・トルクを解析してみたい〜
  2. 動かして学ぶバイオメカニクス #02 〜多関節構造のプログラミング〜
  3. 動かして学ぶバイオメカニクス #03 〜身体の慣性パラメータ〜
  4. 動かして学ぶバイオメカニクス #04 〜床反力と関節に作用する力の計算〜
  5. 動かして学ぶバイオメカニクス #05 〜フィルタリングと加速度計算〜
  6. 動かして学ぶバイオメカニクス #06 〜ニュートンの運動方程式のまとめ〜
  7. 動かして学ぶバイオメカニクス #07 〜オイラーの運動方程式と慣性モーメント〜
  8. 動かして学ぶバイオメカニクス #08 〜身体の慣性モーメント〜
  9. 動かして学ぶバイオメカニクス #09 〜身体各部の座標系〜
  10. 動かして学ぶバイオメカニクス #10 〜角速度ベクトル〜
  11. 動かして学ぶバイオメカニクス #11 〜全身のオイラーの運動方程式〜
  12. 動かして学ぶバイオメカニクス #12 〜全身の力学解析(コード編)〜
  13. 動かして学ぶバイオメカニクス #13 〜全身の力学解析(補足)〜
  14. 動かして学ぶバイオメカニクス #14 〜関節に作用するトルクの物理的意味〜
  15. 動かして学ぶバイオメカニクス #15 〜3Dでスティックピクチャを動かす〜
  16. 動かして学ぶバイオメカニクス #16 〜動力の伝達〜
  17. 動かして学ぶバイオメカニクス #17 〜動力伝達の可視化〜
  18. 動かして学ぶバイオメカニクス #18 〜動力の力ベクトルと速度ベクトルの分解〜
  19. 動かして学ぶバイオメカニクス #19 〜身体運動におけるインピーダンスマッチング〜
  20. 動かして学ぶバイオメカニクス #20 〜Google Colaboraotryの使い方〜
  21. 動かして学ぶバイオメカニクス #21 〜関節のインピーダンスの可視化〜
  22. 動かして学ぶバイオメカニクス #22 〜全身の角運動量とCOP〜
  23. 動かして学ぶバイオメカニクス #23 〜全身の角運動量とCOP(コード編)〜
  24. 動かして学ぶバイオメカニクス #24 〜キック動作の全身解析 1〜
  25. 動かして学ぶバイオメカニクス #25 〜キック動作の全身解析 2〜
  26. 動かして学ぶバイオメカニクス #26 〜道具の慣性モーメント計測〜
  27. 動かして学ぶバイオメカニクス #27 〜ヤコビ行列#1
  28. 動かして学ぶバイオメカニクス #28 〜ヤコビ行列#2

バランス計測

1軸(Fz)を計測可能なフォースセンサーを2台用い、静的/動的な荷重バランスの測定を容易に行うことができるBPAT Force。
他のBPATシリーズと同様、チーム/組織のメンバーを効率よく測定/管理できるインターフェースで、迅速な測定と詳細な結果を両立します。


主な特徴


2台の1軸フォースセンサー


Bluetoothで簡単接続

フォースプレートは、身体が地面を押す力(地面反力)、その力の圧力中心(COP:地面反力は面的に分布しますが、圧力中心はその「力の重心」に相当)などを計測します(「フォースプレートによる力計測」をご参照ください)。

そこで,左右に独立した2台のフォースプレートを用い、様々な動作の床反力の左右差や、その左右の床反力の時系列を示すことで,体の使い方などを明らかにします。

フォースセンサーを接続する専用の計測デバイスは、Bluetooth通信機能付き。
タブレットから容易に接続することができ、荷重バランス計測の敷居を驚くほど低くします。



即時フィードバックを重視したアプリケーション


フリーモード


床反力(地面反力)をどのように活用できているか?

測定後すぐに、測定対象者の方々へフィードバックすることを可能にする分かりやすいユーザーインターフェースをご用意。
数値の確認、RFD値のON/OFFなど、様々な用途に対応可能、かつ、シンプルな操作性を重視しました。



概要


身体運動の計測に使用されるモーションセンサは,一般にIMUと呼ばれるセンサを組み込んだ計測機器である.このマガジンでは,スポーツなどの身体運動の計測を目的としたIMUやモーションセンサの原理と応用について解説する.計測原理,その活用方法やPythonによる計算例など解説する予定である.


目次


  • 慣性センサーからモーションセンサーへ
    • IMU
    • MEMSセンサ
    • モーションセンサ
  • モーションセンサにできること
    • 3次元姿勢推定
    • 非光学式モーションキャプチャ
    • 起動推定
    • 力学計算
    • その他
  • モーションセンサー利用時の注意点
    • センサ座標系
    • 温度ドリフト
    • 取付誤差
    • 無線通信
    • バッテリー
  • モーションセンサのデータ処理
  • 参考文献

本記事は、note.comで公開しております

IMUによるモーションセンシング #1 〜慣性センサの基本〜