加速度センサとジャイロセンサは慣性センサともよばれます.そのうちジャイロセンサは角速度センサとも言われ,角速度を計測するセンサです.

 ジャイロセンサはカメラの手ぶれ補正やカーナビなどによく使われますが,スマホやタブレットPCなどにも搭載されており,加速度センサも含めてかなり普及しています.ジャイロセンサの計測原理はタイプによって,全く異なりますが,モーションセンサで使用しているジャイロセンサも,スマホやカメラなどで使用されている,振動式ジャイロセンサーというMEMSジャイロセンサーです.

角速度の単位



 角速度は単位時間あたりの回転量で,SI単位系(科学技術で使用される単位系)の単位は[rad/s]ですが,モーションセンサでは通常,[deg/s]などが使用されます.1秒あたりの回転量をdegree(度)で表します.1回転は360[deg]=2π[rad]です.[deg/s]はdps(ディー・ピー・エス)などともよびます.似たような単位で,rpsなどもあり,これは1秒あたりの回転数(rotation)per secondの意味です.


 回転行列は,A「物体(に固定されたベクトル)を回転させる」場合と,B「物体(ベクトル)を眺める世界(座標系)を回転させる」場合とで,数学的な扱いが異なります.


「ベクトルを回転させる場合」「座標変換させる場合」の具体例


A)回転と,B)座標変換


 この例からも,Aの物体に固定された「ベクトル」gをx軸回りに90度回転する場合と異なり,Bの物体を眺めている世界である「座標系」のほうをx軸回りに90度回転させることは,ベクトルgを相対的に反対方向に-90度,回転させることに相当します.
 また,Aをベクトルの「回転」と呼び,Bをベクトルの「座標変換」と呼び,数学的にも区別されます.

 そこで,ベクトルの回転を,x軸回りの回転角度θx(deg) の関数である回転行列R(θx)とベクトルgの乗積で表すと,Aの場合はR(90)gに相当し,Bの場合はR(-90)gで新しいベクトルを計算することに相当します.
 すなわち,Aのベクトルの回転を行う行列と,Bのベクトルの座標変換を行う行列は,反対向き(逆回転)の関係であることがわかります.


AとBは逆回転


FLEXシリーズカメラ

FLEXシリーズカメラ

USBで接続されるFLEXシリーズのカメラ。用途、シチュエーション、価格などから最適な構成を選定して、システム構築を行わせていただきます。


ラインナップ


  • OptiTrack FLEX13
  • OptiTrack FLEX3


スポーツセンシング社からモーションキャプチャシステムを導入するメリット



DSPワイヤレスセンサーを無線制御するための「計測制御アプリケーション」では、モーションキャプチャシステムの計測アプリケーションである「motive」を制御することが可能です。
これにより、無線センサーとモーションキャプチャシステムの同時計測を、容易に行うことが出来ます。


スタジオで計測いただくことができます


約100㎡(10m x 10m)のスペースがある計測スタジオをレンタルいただく事で、OptiTrack社のモーションキャプチャシステムを使用して運動計測、身体計測を行うことができます。


福岡計測スタジオ

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製品に関するスポーツセンシング社へのお問合せ

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フォースプレート

フォースプレート


 フォースプレート床反力と呼ばれる身体とフォースプレート間の相互作用によって発生する力を計測する装置です.通常,4つの3軸力覚センサを配置し,その上のプレート(通常金属製)で運動することによって発生する力を計測します.この計測から,さらに,COPと呼ばれる圧力中心や,フリーモーメントと呼ばれる,鉛直軸まわりの摩擦によって発生するモーメントも算出することができます.

 このCOPの変動を調べる装置を,重心動揺計と呼ぶことがあります.人がフォースプレートの上に立っている状態は,箒をさかさまにしてバランスしている状態を想像し見てください.そのときの,支えている最下点がCOPに相当します.COPを水平方向にだけ動かし,上の方にある箒の重心をCOPでバランスしている様子をCOPの変動で調べることができ,医療の現場では利用されています.ただし,重心動揺計と言う名称ですが,正確には重心ではなくCOPを測っています.また,重心動揺計の場合,3個の力覚センサを使用することが多く,三角形をした製品が多いようです.